相続人同士が疎遠の場合
こんにちは。司法書士の加藤隆史です。本日のコラムは、相続人同士が疎遠の場合に遺産分割をどうするかについて書きます。
実務上、相続人同士が疎遠のケースは意外にあります。例えば、相続人が前妻の子と後妻の子である場合や配偶者と被相続人の兄弟姉妹の場合などは生前にお付き合いがないことも多いです。相続が開始してから初めてお互いの存在を知ったという場合も少なくありません。では、このような場合どのように対応したらよいでしょうか。
相続手続きのお願い
最初に疎遠になっている相続人に対してお手紙を送ってみましょう。このとき内容証明郵便で送るのは避けたほうがよいでしょう。内容証明郵便を受け取った方とすれば、驚き感情的になってしまう可能性が高いです。あくまでお願いするという姿勢で丁寧な文章でお手紙を書きましょう。
お手紙には、下記内容は最低限、記載しましょう。
- 自分が誰なのか
- 被相続人が亡くなったこと
- 受取人が相続人であること
- 相続手続きを行う事情
- 遺産分割のお願い
- 自分の連絡先
お手紙を送り、相手から連絡があれば、相続手続きの説明をして遺産分割協議をしていくことになります。
相続人から連絡がない場合
お手紙を送ったが、相続人から何ら返答がない場合は、再度お手紙を送りお願いするか、親戚でその相続人の知り合いがいれば、親戚経由で伝えてもらいます。それでも、相続人から相続手続きの協力が得られないようであれば、家庭裁判所へ遺産分割の調停を申し立てることになり、調停が不成立になった場合は、審判へと移行します。
当事務所では、相続人へのお手紙を作成し、遺産分割協議の調整も行っております。ぜひ、当事務所までお気軽にご連絡ください。